●ハイサイクル成形に関する研究
プラスチックの射出成形では、金型の冷却に多くの時間を費やしています。生産性を向上させるためには、金型冷却時間を短縮することが必要です。
(1)金型冷却シミュレーションに関する研究
・冷却に寄与するパラメータの特定
・冷却レイアウト設計手法の確立
(2)金型冷却に関する実験的研究
・冷却媒体の最適化
・金型材料の最適化
・スポット冷却構造の検討
(3)冷却効率向上のための金型構造の研究
・理想的な冷却レイアウトを実現する新しい金型構造の提案
●押出成形金型の試作
県内のアルミサッシメーカーで用いる押出金型の試作を行っています。焼き入れ後の材料を高速切削加工することで、これまで課題の1つとされていた機械加工後の熱処理を省くことが可能となります。
現在、L字形状、ホロー形状、ダブルホロー形状の押出成形に成功しています。今後も金型の難易度を上げて試作を続け、県内での金型設計・加工技術の確立を目指します。
●金属部品の試作
県内のあるメーカーでは、多くの精密鋳造部分を県外から購入していますが、製造コストの低減と形状変更時の利便性を向上させるため、同部品の切削加工による生産を目指しています。
金型技術研究センターでは、高速マシニングセンタを用いて部品の試作を行いました。高速加工を活用すると、現在必要としている磨き工程を省けることや、鋳造に比べて材料選択の幅が広がるなどのメリットが期待できます。