⑤更なる飛躍のために ~研究開発と連動した人材育成~

 ものづくり産業振興の基盤作りのために設立された金型技術研究センターでは、コンカレントエンジニアと呼ばれる人材の育成を目指しています。

 コンカレントエンジニアとは、金型のみならず、最終製品の製造や工法(成形、鋳造、プレス)等にも精通しており、自動車メーカーなどのグローバルな展開にも十分に対応できる技術者として位置づけています。

 コンカレントエンジニアを育成するためには、「ものづくり」全般に対する知見が得られるように、従来型の教材による人材育成だけでなく、研究開発も同時に行う必要があります。研究開発を行うことで、付加価値の高い技術を生み出す人材が育成されるのです。

 金型技術研究センターでは、射出成形やダイカストでの生産性向上を図る「ハイサイクル成形技術」、複雑な形状を削り出すための「5軸加工技術」、3Dプリンタとの組み合わせで注目されている「トポロジー最適化技術」、県産EVの実現を目指した「電動モーターの開発」などを行っています。

 このように金型技術研究センターは、人材育成と研究開発を行うことで県内ものづくり産業の振興を図っていますが、その活動をより加速・発展させるため、一般社団法人ものづくりネットワーク沖縄も立ち上げています。当法人は、会員としてうるま市、工業連合会、工業技術センター、県内外の企業が参加しており、県内サポーティング企業の牽引役として人材育成や研究開発を行いつつ、ものづくり事業の担い手として活躍できる人材の輩出を目指しています。具体的には、大規模施設内で活用するコミュニティビークル(電動車)関連事業、金属加工受託事業などに取り組んでおり、これらの活動を通して県内外の企業との人や技術のネットワークを形成し、ものづくり基盤の強化を進めています。

 ”もの”を作り出す創造力や技術力はものづくり産業に必要な基本的能力であり、それらは人に備わってくるものです。優れた人材を育成する仕組みを作り上げ、着実に実行し続ける事こそが、沖縄でものづくり産業振興が拡大する鍵を握っていると考えています。金型技術研究センターは、これからも沖縄の産業振興に寄与する活動を続けていきます。

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