①「沖縄のものづくり産業の現状」

 沖縄県の産業は、本土復帰後、長期にわたって観光産業や公共事業に支えられてきました。近年、IT産業も注目されるようになりましたが、”ものづくり産業(製造業)”はずっと低迷したままです。

 沖縄県の産業構造における製造業の割合は昭和47年の9.7%から、平成24年では4.5%とむしろ減少しています。ちなみに全国平均は18.5%(平成24年)であり、沖縄県の産業構造がいかに偏った状況かが分かります。(「沖縄県経済の概況」:沖縄総合事務局HPより) 

 一体なぜこのようになったのでしょう?

 沖縄で製造業が育たない理由の一つとして、サポーティング産業といわれる、金型、金属加工、熱処理、メッキといった業種が育成できていないことが挙げられます。サポーティング産業は、ものづくりの基盤を担う産業であり、ここが脆弱だと製造業全体を振興することは困難です。沖縄では、「最初は沖縄県産が売れていたのに、いつの間にか他県産に圧倒された」ということが多々見られますが、これは着想が良くても、ものづくりの基盤を担うサポーティング産業が脆弱なので量産化ができないためだと考えられます。

 沖縄の製造業が育たないもう一つの理由は、本土から遠く離れていることによる物流コスト高だとされています。沖縄から本土へ送る貨物量は、本土から来る量の1/5しかなく、モノを買うのも売るのもコスト高になってしまう・・・このようなことから、沖縄では「ものづくり産業」は成り立たないというのが、これまでの定説でした。

 


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